こんにちは。あおい(@megane_mgr)です。
私は飲食店でのサービススタッフや個人消費者への営業職などを経験し、現在では人材マネジメントを主な仕事にしています。
これまでに200人以上の人材育成を担当してきたプロとして、多くの人が抱える悩みを解消したいと思っています。
今回の記事では、「部下・社員が思うように成長しない…」という悩みの解消法として『課題の分離』という思考法をお教えします。
人材育成の悩み
人材育成を担当する人の話を聞くと、多くの人が「部下が思うように成長しない」という悩みを持っているようです。
こういう風に育てたいというイメージがあるものの、部下はそのイメージ通りには動いてくれないし、育ってくれないという悩みですね。
私が悩み相談を受けた際によく聞く言葉はこんな感じです。
- 何がいけないのか永遠にわかる気がしない…
- 私のアドバイスを聞いてくれない…
- 自分は人を育てる器じゃないんじゃないか…
- ていうか私は嫌われてると思う…
人は誰しも悩み始めるとネガティブな考えに陥りがちです。人を育てるプロとして、そういった悩みを解消する思考法をお伝えします。
この記事で覚えていただきたいその思考法は『課題の分離』というものです。
部下の成長はあなたのせい?
部下が成長のための行動をとらなくて暗い気持ちで悩んでいるそこのあなた。
ぜひ、こんな風に考えてみてください。
部下の成長は本人の課題であって私の課題じゃない(から踏み込まない)
はい。聞こえてきますよ。あなたの声が。
え、ちょっと待って!めっちゃ無責任やん!
と思ったことでしょう。気持ちはよくわかります。
しかし、アドラー心理学では、部下の成長は部下本人の課題として捉えるべきなのです。
アドラー心理学とは
あなたはアドラー心理学をご存じでしょうか。もしくは『嫌われる勇気』という本を見かけたことはありますか。
アドラー心理学とはオーストリア出身の精神科医・心理学者のアルフレッド・アドラーが提唱する心理学です。
この心理学では人の悩みはすべて対人関係に起因しているという考え方のもと、対人関係の悩みを解消する思考法を学ぶことができます。
アドラー心理学の中でも今回の悩みの解消に役に立つのが『課題の分離』という考え方です。
あなたがどれだけ悩んでも、本人の成長は本人の課題です。あなたが24時間悩み続けたとしても解決しないので、考えすぎる必要はないのです。
課題の分離を理解しよう
課題の分離という考え方は、一見すると無責任な考え方に捉えられるかもしれません。
しかし、この考え方を正しく理解すると、悩みすぎのネガティブ思考から抜け出すことができるはずです。
イギリスのことわざにこんなものがあります。
馬を水辺に連れていくことはできるが、水を吞ませることはできない
あなたが馬に水を飲ませようと思っても、実際に水を飲むという行動をとるかどうかを決めるのはあなたではなく馬です。
つまり、人材育成においてあなたができるのは、成長のための環境や機会を整えてあげることです。
間違っても無理やり訓練やロープレなどをやらせてはいけません。
成長のための行動をとるかどうかは本人次第なのです。
人材育成での自分の課題は?
では、あなたの課題は何なのでしょうか。
あなたが考えなければならないのは、『部下の成長を促す環境を作るために自分にやり残していることはないか』です。
本人が成長したいとあなたを頼ってきた時に、全身全霊をかけてサポートすればいいのです。
それまでは環境を整えてあげながら見守ることがあなたの課題です。
あなたの課題と他者の課題を明確に分けることができれば、暗い気持ちで悩む時間は無駄だと気づくことができるはずです。
アドラー心理学は褒めることは「承認欲求の奴隷を生む行為だ」と否定していたり、とても興味深い心理学です。
気になる方はぜひ『嫌われる勇気』という本を読んでみてください。
2013年末に出版されてから世界累計500万部を超えており、しかも、2020年上半期でビジネス書で売り上げ2位という超ロングセラーの人気書籍です。
哲人と青年の対話形式で執筆されており、未熟な青年と同じ目線で読み進めることでアドラー心理学を少しずつ理解していくことができます。
この書籍を読むことで多くの悩みを解消する思考法を身に着けることができますよ♪
あとがき~めがねのつぶやき~
部下が思うように成長しないという悩みは誰しもが抱える悩みだと思います。
ですが、他者を思い通りに動かすということは神様にしかできないコトだと割り切りましょう。自分自身ですら休みの日にダラダラしてしまったり、思い通りにコントロールできないこともありますよね。
他者を思い通りにコントロールすることはそれ以上に、何千倍も何万倍も難しいのです。
いさぎよく課題の分離という考え方を取り入れ、自分の課題にだけ注力しましょう。
成長のための行動をとるかどうかは部下本人の課題なので、あなたが悩みすぎてはいけません。
「私はいつでもあなたの成長を支援するつもりだぞ!」という気持ちはしっかり伝えて、じっくり待ちましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。