こんにちは。あおい(@megane_mgr)です。
仕事をしていると「リソースが足りない」などという言葉を聞いたことがありませんか?
日常生活ではなじみがない言葉かもしれませんが、ビジネスにおいては非常に重要なものなのです。
この記事では東証一部上場企業で管理職を務める筆者が【経営資源(リソース)とは何か】と【経営資源を高める方法】について解説していきます。
リソースってよく聞くけど、実はよくわからない…。
そんなあなたにもご理解いただけるように例を出しながら解説していきますね!
経営資源とは企業の競争力を決める資産
経営資源とは企業の競争力を決める資産のことを指します。その経営資源とは多種多様なものがあります。
一般的にはヒト・モノ・カネという形あるものや、情報(技術や知的財産など)のような形のないものも経営資源と捉えられます。
これらの企業が持つ経営資源を重視する経営戦略のことをリソースベース型(経営資源型)といいます。
この考え方では、企業はこれらの経営資源の質を高めていくことが市場競争に勝ち残るために重要視されています。
野球チームを例にしながら、さらに詳しく学んでいきましょう!
ヒト
読んで字のごとく、会社で働く社員などの人のことです。
もしあなたが会社員なのであれば、あなた自身が会社にとっての経営資源というわけです。
どれだけ立派な工場設備を持っていてもそれを扱うヒトがいなければ生産ラインは動きませんからね。
野球チームで例えるならば選手や監督やコーチなどがヒトという経営資源です。
イチロー選手や大谷翔平選手のようなスター選手や野村監督のような名監督が価値の高いヒト資源であると言えます。
優秀な選手や監督を雇ったり、有望な若手を育てることがヒト資源を高める方法です。
もちろん野球も会社も個人の力だけでなくチームワークが大事ですけどね!
モノ
企業が生産する製品そのものはもちろんですが、それを生産するための工場設備やパソコンなどがモノという資源です。
大規模な工場というモノを保有していれば、大量生産することでコストを抑えるなどの優位性につながりますね。
野球チームで言えば、専用球場やトレーニング施設がモノという資源です。
大きな専用球場を持っていれば多くのファンにチケットを売ることができますし、最先端のトレーニング施設があれば選手の育成も効率が上がります。
モノという資源がカネを増やしたり、ヒトを成長させることもできるわけですね。
カネ
言わずもがな、資金です。工場設備の維持にも人材の採用や育成にも資金が必要です。
この記事を読んでいるサラリーマンの中には「上司はいつも売上、売上ってお金のことばっかりでイヤになる…。」という方もいるかもしれません。
ですが、企業にとって資金(=カネ)という経営資源は非常に重要なものなのです。
売上や利益を追求することはお金に汚いのではなく、未来に投資するために尊重される方針の一つ。
野球チームにおいても資金がなければできないことも多いですよね。
優秀な選手を獲得するためにも資金がないと雇えません。観客が快適に過ごせる球場設備や最先端のトレーニング機材への投資も資金があればこそですね。
ヒトやモノも、カネがないことには充実させることができません!
情報
最後に説明する経営資源は情報です。
この情報とは技術力や知的財産、ノウハウ、ブランド、信用、顧客情報といった無形のものをひとくくりにして表現されます。
10年ほど前まではヒト・モノ・カネの3つが経営資源と言われていました。しかし、2022年現在は、情報という経営資源が非常に重要視されています。
情報にカテゴリーされる資源の多くはお金があっても買えないことが多いです。しかも、短期間で創り上げることが困難な場合も多いため、他者との競争力に直結する価値ある資源といえます。
野球チームで言えば、練習方法などのノウハウやスカウトマンが持つ有望な高校生の情報が貴重な情報という経営資源です。
他にも「あの球団は投手の育成が上手だ」という過去の実績や、それに付随する球団に対してのイメージも情報資源です。
過去の実績やイメージがよければ、成長意欲のある優秀な選手が集まってくることが期待できますからね。
「○○と言えば□□」というブランディングも経営資源を高める手法のひとつなんですね。
VRIO分析で経営資源を高めよう
ここまでは経営資源とは何かを見てきましたが、それらの資源の意味や価値について考えてみましょう。
企業を成長させるためには、ここまでに紹介した資源をどのように増やしていくか/磨いていくかが非常に重要です。
それを評価するのに役に立つのがVRIO分析というフレームワークです。
- Value(経済的価値)
- Rarity/Rareness(希少性)
- Inimitability(模倣困難性)
- Organization(組織能力)
これら4つの要素を持っているかを順番に自問自答していくのです。
全てにYESという答えが出せるのであれば、非常に価値の高い経営資源であると言えます。
つまり、企業が持つべき経営資源とは
・経済的に価値があって=高価/付加価値が大きい
・希少性が高くて=ありふれていない/珍しい
・模倣困難で=簡単にはまねできない
・組織能力=運用の仕組みや組織文化がある
ものがよいということです。
競争の激しい市場環境であれば、模倣困難性が高い資源が特に重要視されます。
大谷翔平選手はピッチングもできて、ホームランも打てる”二刀流”という珍しいプレースタイルと誠実な印象で幅広い世代のファンを獲得しています。
これはまさに、価値の高さと希少性と模倣困難性を兼ね備えていると言えますね。
モノも情報もあふれた社会では、いい商品やサービスはスグにまねをされてしまいますからね。
まとめ
・経営資源とは競争優位性を高める武器となるヒト・モノ・カネ・情報のこと。
・価値のある経営資源とはVRIO(Value/Rarity/Inimitability/Organization)の要件を満たしたものである。
私は経営資源の中でもヒトの重要性が非常に高いと感じています。
どれだけカネやモノや情報を持っていたとしても、有効な使い方ができなければ宝の持ち腐れです。また、会社の風土や文化によって大きく個性が出る部分だからです。
だからこそ、優秀なヒトを雇うことが企業においては非常に重要ですし、サラリーマンの身としては自分の価値を高めることが大切だと思います。
この記事を読んでくださるあなたの成長意欲も素晴らしい価値の一つです。さらに多くを学び、挑戦することで市場価値の高い人材を目指しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。